【5-5】インタビュー・取材スキルと質問設計

🗣️ はじめに

「起業家パートナー」という仕事は、起業家の頭の中にある“本質”を引き出し、
それを言語化し、形にして届けていくプロフェッショナルです。

そのために欠かせないのが、インタビュー力・質問設計力

本ページでは「聞き出す力」を飛躍的に伸ばし、
起業家とのコミュニケーションを深めるためのコツをお伝えします。

🎤 インタビューが重要な理由

インタビューの質が高いと、
起業家の想い・強み・ストーリー・価値観を正しく理解し、
「その人にしかできない価値」を引き出すことができます。

逆に、質問が浅いと
・やるべきことがズレる
・本質が見えない
・起業家本人も気付けていない課題が拾えない
など、サポートの質に大きく影響します。

インタビューは、起業家パートナーにとって、
もっとも重要な“基礎スキル”の1つなのです。

🧭 良いインタビューに共通する3つのポイント

①「目的」を明確にする

・今日は“何を知りたい”ためのインタビューなのか
・どこまで深掘りするか
・何を決めるための時間なのか

ここが曖昧だと、質問がズレたり、時間だけが過ぎていきます。
最初に「今日の目的」を短く伝えてから始めましょう。


② “事実”と“感情”の両方を聞く

良いインタビューは

  • 事実(できごと・結果)
  • 感情(その時どう感じたか)

の両方を引き出します。

事実だけでは浅く、
感情だけでは整理されません。
両方を聞くことで、起業家の本質が見えてきます。


③「沈黙」を恐れない

質問後すぐに埋めようとすると、相手が考える時間を奪ってしまいます。

沈黙は「深く考えている時間」。
焦らず、落ち着いて待つことで、本音が出てきます。

🧩 質問設計:深くて本質的な答えが返ってくる質問の型

質問の質が高いと、インタビューの成果が倍以上変わります。

ここでは、実際の現場で使える「万能の質問型」を紹介します。

🟣 1. WHY(理由)を引き出す質問

「なぜ、それをやりたいと思ったのですか?」
「その選択をした理由は?」
理由を聞くことで、価値観が見える。


🟢 2. HOW(方法・プロセス)を明確にする質問

「それはどんな手順で進めていますか?」
「今後はどう実行していきたいですか?」
やり方や思考の流れがわかる。


🔵 3. WHAT(事実・具体)を深掘りする質問

「具体的にはどういう状態でしたか?」
「その時、実際に何をしましたか?」
話が抽象的な時に使う。


🟠 4. BEFORE→AFTER を引き出す質問

「取り組む前はどんな状態でしたか?」
「取り組んだ後、何が変わりましたか?」
ストーリーが整理され、発信にも使いやすくなる。


🟡 5. 本音を引き出す“補助質問”

「本当のところはどう思っていますか?」
「もし100%自由に選べるなら、どうしたいですか?」
深い感情に触れたい時に使う。

📚 インタビューの流れ(基本フォーマット)

  1. 目的の共有(今日のゴールを伝える)
  2. 事実の確認(WHAT)
  3. 理由の深掘り(WHY)
  4. 感情の深掘り(感情の変化・気づき)
  5. Before→After
  6. 今後の方向性・次の一歩の確認
  7. まとめ

この流れに沿うだけで、誰でもプロにも負けないインタビューができます。

🌱 インタビュー後のまとめ方(起業家パートナーの仕事)

インタビューで聞いた内容を

  • 文章化(要約・構成)
  • 思考整理
  • 次の施策へ落とし込む
  • 企画に変換する

ここまでできて、初めて“起業家パートナーの価値”になります。

起業家が「話しただけで頭が整理されてスッキリした!」
と言ってくれるのは、あなたの質問力のおかげです。

まとめ

インタビュー・質問設計は、
依頼者の本音を引き出し、価値を最大化するための最強スキルです。

  • 質問の型を使う
  • 沈黙を恐れない
  • 事実と感情の両方を聞く
  • 目的を明確にする

この4つを徹底するだけで、
起業家パートナーとしてのレベルが一気に上がります。